トヨタ:2L-TE型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒 2446cc]

ここではトヨタのLN130G型・ハイラックスサーフ [SSR-X Normal-Body|1991/08モデル] に搭載されている2L-TE型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

2L-TE型のターボエンジン諸元


LN130G型 ハイラックスサーフ
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式Q-LN130G型
車名&グレードハイラックスサーフ
SSR-X Normal-Body
エンジン型式2L-TE
種類直列4気筒
排気量2446cc
内径×行程92.0mm×92.0mm
ボアストローク比1.00
単気筒容積611.6cc
圧縮比21.0
吸気方式ターボ
使用燃料ディーゼル
最高出力97PS/3800rpm
最大トルク24.5kgm/2400rpm

まず基本的な成り立ちとして、2L型エンジンはボア(内径)92.0mm、ストローク(行程)92.0mm、ボアストローク比1.00のスクエア型エンジン(ピストン径とストローク量が同一)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ロングストローク型とショートストローク型の美点の良いとこ取り、若しくは欠点の悪いとこ取り、特にこれと言ってどうとも言えないバランス型の万能エンジンとなる素質があります。

数多あるボアとストロークの組み合わせの中で唯一、双方が同じ寸法のときにだけ現れるスクエア型はその存在の希少性こそが最大の魅力であると言えましょう。

このサイトにて登録されている車種のうち、2L-TE型のターボエンジンを搭載する最も古い車種は、1989/05から発売された2代目ハイラックスサーフ [LN130G型|1991/08]、最も新しい車種は1987/09から発売された8代目クラウン ステーションワゴン [LS130W型|1998/09]となっており、NA車は0車種、ターボ/SC車は19車種の全19車種が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
2Lのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷82.1PS → 97PS
トルクの変遷24.5kgm → 18.3kgm
リッター馬力39.66PS/L
リッタートルク10.0kgm/L

今回の参考車両であるハイラックスサーフの直列4気筒2446cc、圧縮比21.0でディーゼル仕様のターボエンジンは、3800回転のとき最高出力97馬力を、3800回転のとき最大トルク24.5kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する2400回転での馬力は82.1PS、最高出力が発生する3800回転でのトルクは18.3kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は39.66PS/L、トルクは10.0kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積611.6cc)あたりの馬力は24.2PS、トルクは6.1kgmです。

2L型ターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 1 ]、換算トルクが[ 2 ]の「心もとない出力のエンジン」にカテゴライズされます。

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排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
92.092.02446cc21.01.00
ボアアップによる排気量拡大
92.592.02473cc21.20.99
93.02500cc21.40.99
93.52527cc21.70.98
94.02554cc21.80.98
94.52581cc22.10.97
95.02608cc22.30.97
ストロークアップによる排気量拡大
92.093.02473cc21.21.01
94.02499cc21.41.02
95.02526cc21.71.03
96.02553cc21.81.04
97.02579cc22.11.05

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の92.0mmから0.5mm刻みで95.0mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の92.0mmから1mm刻みで97.0mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくと1.00のスクエア型からショートストローク型へとシフトしていきます。2L型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.00から0.97に変化するという具合です。

ピストン径が近いエンジンと排気量アップ

2L型エンジンのピストン径92.0mmとサイズが近いピストンを持つエンジンが5件ありますので、余興としてピストン流用でボアアップした場合の排気量を計算してみます。

Eg型式ピストン径排気量
日産
VQ30型
93.0mm
[+1.0mm]
2500cc
[+54cc]
マツダ
WL型
93.0mm
[+1.0mm]
2500cc
[+54cc]
スバル
FA24型
94.0mm
[+2.0mm]
2554cc
[+108cc]
三菱
4M40型
95.0mm
[+3.0mm]
2608cc
[+162cc]
トヨタ
2TZ型
95.0mm
[+3.0mm]
2608cc
[+162cc]

ピストン径が近いエンジンとしては、日産:HF50型シーマに搭載されるVQ30型2987ccの93.0mm、マツダ:SGLR型ボンゴ フレンディに搭載されるWL型2499ccの93.0mm、スバル:VBH型WRX S4に搭載されるFA24型2387ccの94.0mm、三菱:PE8W型デリカ スペースギアに搭載される4M40型2835ccの95.0mm、トヨタ:TCR20W型エスティマに搭載される2TZ型2438ccの95.0mmなどが該当します。

(もはやこのような探求に楽しみを見い出す人は減ってしまいましたが)いくら径が近かろうとも、ピストンピンの径やピストンの高さ、バルブリセスの都合などなどありますので、なるべくなら同じメーカー、なるべくなら同じ燃料で同じ吸気方式、なるべくなら排気量が近いものを選ぶと純正流用できる可能性が高くなる、かもしれません。

ピストン径が小さい 2500ccクラスのエンジン
ピストン径が大きい 2500ccクラスのエンジン
ストロークが短い 2500ccクラスのエンジン
ストロークが長い 2500ccクラスのエンジン
ボアストローク比・昇順 [2500ccクラス]
ボアストローク比・降順 [2500ccクラス]


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
2400rpm
最高出力
3800rpm
92.0mm7.4m/s11.7m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm6.1m/s22km/h
4000rpm12.3m/s44km/h
6000rpm18.4m/s66km/h
8000rpm24.5m/s88km/h
10000rpm30.7m/s111km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが92.0mmのエンジンが最高出力を発生する3800回転での平均ピストンスピードは11.7m/sとなり、これは1秒間に11.7メートル(時速にすると42.1km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する2400回転では7.4m/s、最高出力が発生する3800回転より500回転高い4300回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は13.2m/sとなっています。

参考までにストロークが92.0mmの2L型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね6.15m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6520回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


2L-TE型エンジンを搭載する車種の例

全19車種のうち、最高出力が大きいものから順に上位3車種を表示しています。その他の車種については、ページ下部にあるリンクより2L型エンジン搭載車種の一覧をご覧ください。

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
トヨタ
LN130G
1991/08
ハイラックスサーフ
SSR-X Normal-Body
[Q-LN130G]
97PS
24.5kgm
-
18.763kg/PS
ターボ
4WD/4AT
SUV
5人乗り
車両型式:Q-LN130G

ハイラックスサーフ
[SSR-X Normal-Body]
1991/08モデル
最高出力97PS
最大トルク24.5kgm
吸気方式ターボ
車体構成5人乗りSUV
4WD/4AT
トヨタ
LN130W
1991/08
ハイラックスサーフ
SSR-X Wide-Body
[Q-LN130W]
97PS
24.5kgm
-
18.557kg/PS
ターボ
4WD/5MT
SUV
5人乗り
車両型式:Q-LN130W

ハイラックスサーフ
[SSR-X Wide-Body]
1991/08モデル
最高出力97PS
最大トルク24.5kgm
吸気方式ターボ
車体構成5人乗りSUV
4WD/5MT
トヨタ
LN130G
1991/08
ハイラックスサーフ
SSR-X Normal-Body
[Q-LN130G]
97PS
24.5kgm
-
18.454kg/PS
ターボ
4WD/5MT
SUV
5人乗り
車両型式:Q-LN130G

ハイラックスサーフ
[SSR-X Normal-Body]
1991/08モデル
最高出力97PS
最大トルク24.5kgm
吸気方式ターボ
車体構成5人乗りSUV
4WD/5MT
2L型エンジン搭載車種の一覧
パワーウェイトレシオ順|全24車種

その他の2L型エンジン型式と代表的な車種

2L-T型
全4車種
トヨタ:チェイサー [Raffine]
最高出力94PS/最大トルク22.0kgm
1990/08モデル
トヨタ
2L-T型
全4車種
チェイサー
[Raffine]
94PS/22.0kgm
2L型
全1車種
トヨタ:ハイエースワゴン [Custom]
最高出力85PS/最大トルク16.8kgm
1992/05モデル
トヨタ
2L型
全1車種
ハイエースワゴン
[Custom]
85PS/16.8kgm

トヨタ製エンジンの原動機型式まとめ
【排気量順】