スズキ:RF型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒 1998cc]

ここではスズキのTD32W型・エスクード [5door 2000-Diesel|1998/02モデル] に搭載されているRF型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

RF型のターボエンジン諸元


TD32W型 エスクード
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式KD-TD32W型
車名&グレードエスクード
5door 2000-Diesel
エンジン型式RF
種類直列4気筒
排気量1998cc
内径×行程86.0mm×86.0mm
ボアストローク比1.00
単気筒容積499.5cc
圧縮比20.4
吸気方式ターボ
使用燃料ディーゼル
最高出力92PS/4000rpm
最大トルク23.0kgm/2000rpm

まず基本的な成り立ちとして、RF型エンジンはボア(内径)86.0mm、ストローク(行程)86.0mm、ボアストローク比1.00のスクエア型エンジン(ピストン径とストローク量が同一)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ロングストローク型とショートストローク型の美点の良いとこ取り、若しくは欠点の悪いとこ取り、特にこれと言ってどうとも言えないバランス型の万能エンジンとなる素質があります。

数多あるボアとストロークの組み合わせの中で唯一、双方が同じ寸法のときにだけ現れるスクエア型はその存在の希少性こそが最大の魅力であると言えましょう。

このサイトにて登録されている車種のうち、RF型のターボエンジンを搭載する最も古い車種は、1988/05から発売された初代エスクード [TD31W型|1996/10]、最も新しい車種は1997/11から発売された2代目エスクード [TD32W型|1998/02]となっており、NA車は0車種、ターボ/SC車は2車種の全2車種が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
RFのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷64.2PS → 92PS
トルクの変遷23.0kgm → 16.5kgm
リッター馬力46.0PS/L
リッタートルク11.5kgm/L

今回の参考車両であるエスクードの直列4気筒1998cc、圧縮比20.4でディーゼル仕様のターボエンジンは、4000回転のとき最高出力92馬力を、4000回転のとき最大トルク23.0kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する2000回転での馬力は64.2PS、最高出力が発生する4000回転でのトルクは16.5kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は46.0PS/L、トルクは11.5kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積499.5cc)あたりの馬力は23.0PS、トルクは5.8kgmです。

RF型ターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 1 ]、換算トルクが[ 3 ]の「心もとない出力のエンジン」にカテゴライズされます。



排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
86.0mm86.0mm1998cc20.41.00
ボアアップによる排気量拡大
86.5mm86.0mm2021cc20.60.99
87.0mm2045cc20.90.99
87.5mm2068cc21.10.98
88.0mm2092cc21.40.98
88.5mm2116cc21.60.97
89.0mm2140cc21.80.97
ストロークアップによる排気量拡大
86.0mm87.0mm2021cc20.61.01
88.0mm2045cc20.91.02
89.0mm2068cc21.11.03
90.0mm2091cc21.41.05
91.0mm2114cc21.61.06

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の86.0mmから0.5mm刻みで89.0mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の86.0mmから1mm刻みで91.0mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくと1.00のスクエア型からショートストローク型へとシフトしていきます。RF型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.00から0.97に変化するという具合です。

ピストン径が近いエンジンと排気量アップ

RF型エンジンのピストン径86.0mmとサイズが近いピストンを持つエンジンが7件ありますので、余興としてピストン流用でボアアップした場合の排気量を計算してみます。

Eg型式ピストン径排気量
日産
RB-X GT2型
87.0mm
[+1.0mm]
2045cc
[+47cc]
日産
VG30DETT型
87.0mm
[+1.0mm]
2045cc
[+47cc]
日産
VG30DET型
87.0mm
[+1.0mm]
2045cc
[+47cc]
マツダ
L3-VDT型
87.5mm
[+1.5mm]
2068cc
[+70cc]
いすゞ
4ZC1型
88.0mm
[+2.0mm]
2092cc
[+94cc]
マツダ
PY-VPTS型
89.0mm
[+3.0mm]
2140cc
[+142cc]

ピストン径が小さい 2000ccクラスのエンジン
ピストン径が大きい 2000ccクラスのエンジン
ストロークが短い 2000ccクラスのエンジン
ストロークが長い 2000ccクラスのエンジン
ボアストローク比・昇順 [2000ccクラス]
ボアストローク比・降順 [2000ccクラス]


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
2000rpm
最高出力
4000rpm
86.0mm5.7m/s11.5m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm5.7m/s21km/h
4000rpm11.5m/s41km/h
6000rpm17.2m/s62km/h
8000rpm22.9m/s82km/h
10000rpm28.7m/s103km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが86.0mmのエンジンが最高出力を発生する4000回転での平均ピストンスピードは11.5m/sとなり、これは1秒間に11.5メートル(時速にすると41.4km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する2000回転では5.7m/s、最高出力が発生する4000回転より500回転高い4500回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は12.9m/sとなっています。

参考までにストロークが86.0mmのRF型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.75m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6980回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


RF型エンジンを搭載する車種の例

全2車種のうち、最高出力が大きいものから順に上位3車種を表示しています。その他の車種については、ページ下部にあるリンクよりRF型エンジン搭載車種の一覧をご覧ください。

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
スズキ
TD32W
1998/02
エスクード
5door 2000-Diesel
[KD-TD32W]
92PS
23.0kgm
-
15.87kg/PS
ターボ
4WD/4AT
SUV
5人乗り

エスクード
[5door 2000-Diesel]
1998/02モデル
車両型式KD-TD32W
最高出力92PS
最大トルク23.0kgm
パワーウェイト15.87kg/PS
吸気方式ターボ
駆動方式&変速機4WD/4AT
車体形状&乗車定員SUV/5人乗り
スズキ
TD31W
1996/10
エスクード
5door 2000-Diesel
[KD-TD31W]
92PS
23.0kgm
-
15.43kg/PS
ターボ
4WD/4AT
SUV
5人乗り

エスクード
[5door 2000-Diesel]
1996/10モデル
車両型式KD-TD31W
最高出力92PS
最大トルク23.0kgm
パワーウェイト15.43kg/PS
吸気方式ターボ
駆動方式&変速機4WD/4AT
車体形状&乗車定員SUV/5人乗り
RF型エンジン搭載車種の一覧
パワーウェイトレシオ順|全16車種

その他のRF型エンジン型式と代表的な車種

RF型
全9車種
マツダ:プロシード レバンテ [Short]
最高出力76PS/最大トルク17.5kgm|1996/02モデル
RF型
全9車種
マツダ:プロシード レバンテ
[Short]
76PS/17.5kgm|1996/02
RF-CX型
全3車種
マツダ:カペラ ワゴン [FX]
最高出力88PS/最大トルク19.0kgm|1996/07モデル
RF-CX型
全3車種
マツダ:カペラ ワゴン
[FX]
88PS/19.0kgm|1996/07
RF型
全2車種
日本フォード:テルスターTX5 [GHIA-Diesel]
最高出力82PS/最大トルク18.5kgm|1989/06モデル
RF型
全2車種
日本フォード:テルスターTX5
[GHIA-Diesel]
82PS/18.5kgm|1989/06