スバル:EN07型の過給エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒 658cc]

ここではスバルのKK4型・ヴィヴィオ [RX-R|1997/09モデル] に搭載されているEN07型のスーパーチャージャーエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

EN07型のスーパーチャージャーエンジン諸元


KK4型 ヴィヴィオ
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式E-KK4型
車名&グレードヴィヴィオ
RX-R
エンジン型式EN07
種類直列4気筒
排気量658cc
内径×行程56.0mm×66.8mm
ボアストローク比1.19
単気筒容積164.5cc
圧縮比9.0
吸気方式スーパーチャージャー
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力64PS/7200rpm
最大トルク10.8kgm/3600rpm

まず基本的な成り立ちとして、EN07型エンジンはボア(内径)56.0mm、ストローク(行程)66.8mm、ボアストローク比1.19のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

このサイトにて登録されている車種のうち、EN07型のスーパーチャージャーエンジンを搭載する最も古い車種は、1986/11から発売された3代目レックス [KH3型|1990/03]、最も新しい車種は2006/06から発売された初代ステラ [RN2型|2010/12]となっており、35車種のターボ/SC車が登録されています。

関連ページ
スバル:EN07型 自然吸気エンジン 諸元と性能まとめ

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
EN07のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷54.3PS → 64PS
トルクの変遷10.8kgm → 6.4kgm
リッター馬力97.3PS/L
リッタートルク16.4kgm/L

今回の参考車両であるヴィヴィオの直列4気筒658cc、圧縮比9.0でハイオクガソリン仕様のスーパーチャージャーエンジンは、7200回転のとき最高出力64馬力を、7200回転のとき最大トルク10.8kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する3600回転での馬力は54.3PS、最高出力が発生する7200回転でのトルクは6.4kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は97.3PS/L、トルクは16.4kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積164.5cc)あたりの馬力は16.0PS、トルクは2.7kgmです。

EN07型スーパーチャージャーエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 6 ]、換算トルクが[ 7 ]の「標準的な出力(中の上)のエンジン」にカテゴライズされます。

ちなみに、EN07型のターボ・SCエンジン搭載車種のうち、最高出力が最も大きかったのはKK4型ヴィヴィオの64PS/10.8kgm、最も小さかったのはTW1型ディアスワゴンの58PS/7.5kgmとなっています。

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排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
56.066.8658cc9.01.19
ボアアップによる排気量拡大
56.566.8670cc9.11.18
57.0682cc9.31.17
57.5694cc9.41.16
58.0706cc9.51.15
58.5718cc9.71.14
59.0730cc9.91.13
ストロークアップによる排気量拡大
56.067.8668cc9.11.21
68.8678cc9.21.23
69.8688cc9.31.25
70.8698cc9.41.26
71.8707cc9.61.28

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の56.0mmから0.5mm刻みで59.0mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の66.8mmから1mm刻みで71.8mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。EN07型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.19から1.13に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
3600rpm
最高出力
7200rpm
66.8mm8.0m/s16.0m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm4.5m/s16km/h
4000rpm8.9m/s32km/h
6000rpm13.4m/s48km/h
8000rpm17.8m/s64km/h
10000rpm22.3m/s80km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが66.8mmのエンジンが最高出力を発生する7200回転での平均ピストンスピードは16.0m/sとなり、これは1秒間に16.0メートル(時速にすると57.6km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する3600回転では8.0m/s、最高出力が発生する7200回転より500回転高い7700回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は17.1m/sとなっています。

参考までにストロークが66.8mmのEN07型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね4.45m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)8980回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


EN07型の過給エンジンを搭載する車種の例

全35車種のうち、最高出力が大きいものから順に上位3車種を表示しています。その他の車種については、ページ下部にあるリンクよりEN07型エンジン搭載車種の一覧をご覧ください。

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
スバル
RA2
2003/06
プレオ
RS-Limited
[TA-RA2]
64PS
10.5kgm
18.0km/L
14.220kg/PS
SC
4WD/5MT
軽ミニバン
4人乗り

プレオ
[RS-Limited]
2003/06モデル
車両型式TA-RA2
最高出力64PS
最大トルク10.5kgm
10-15モード燃費18.0km/L
パワーウェイト14.220kg/PS
吸気方式SC
駆動方式&変速機4WD/5MT
車体形状&乗車定員軽ミニバン/4人乗り
スバル
RN2
2010/12
ステラ
Custom-RS
[ABA-RN2]
64PS
9.5kgm
18.0km/L
14.531kg/PS
SC
4WD/CVT
軽ミニバン
4人乗り

ステラ
[Custom-RS]
2010/12モデル
車両型式ABA-RN2
最高出力64PS
最大トルク9.5kgm
10-15モード燃費18.0km/L
パワーウェイト14.531kg/PS
吸気方式SC
駆動方式&変速機4WD/CVT
車体形状&乗車定員軽ミニバン/4人乗り
スバル
RA1
2003/06
プレオ
RS-Limited
[TA-RA1]
64PS
10.5kgm
18.2km/L
13.438kg/PS
SC
FF/5MT
軽ミニバン
4人乗り

プレオ
[RS-Limited]
2003/06モデル
車両型式TA-RA1
最高出力64PS
最大トルク10.5kgm
10-15モード燃費18.2km/L
パワーウェイト13.438kg/PS
吸気方式SC
駆動方式&変速機FF/5MT
車体形状&乗車定員軽ミニバン/4人乗り
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パワーウェイトレシオ順|全73車種

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