オペル:C26型エンジンの諸元と性能まとめ [直列6気筒 2593cc]

ここではオペルのXB260型・オメガ [CD|1993/11モデル] に搭載されているC26型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

C26型の自然吸気エンジン諸元


XB260型 オメガ
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式E-XB260型
車名&グレードオメガ
CD
エンジン型式C26
種類直列6気筒
排気量2593cc
内径×行程88.8mm×69.8mm
ボアストローク比0.79
単気筒容積432.3cc
吸気方式自然吸気
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力150PS/5600rpm
最大トルク22.0kgm/3600rpm

まず基本的な成り立ちとして、C26型エンジンはボア(内径)88.8mm、ストローク(行程)69.8mm、ボアストローク比0.79のショートストローク型エンジン(ストローク量よりもピストン径のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ロングストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に劣り、扱いにくいエンジンとされるものの、高回転域では充填効率の向上や摺動抵抗の増大も(ロングストローク型に比べれば)軽微なことから出力の向上が見込まれます。

また同じ回転数でも平均ピストンスピードが抑えられることから、その分だけエンジンへの負荷は低減される傾向にあります。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
C26のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷110.6PS → 150PS
トルクの変遷22.0kgm → 19.2kgm
リッター馬力57.8PS/L
リッタートルク8.5kgm/L

今回の参考車両であるオメガの直列6気筒2593ccでハイオクガソリン仕様の自然吸気エンジンは、5600回転のとき最高出力150馬力を、5600回転のとき最大トルク22.0kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する3600回転での馬力は110.6PS、最高出力が発生する5600回転でのトルクは19.2kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は57.8PS/L、トルクは8.5kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積432.3cc)あたりの馬力は25.0PS、トルクは3.7kgmです。

C26型自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 3 ]、換算トルクが[ 3 ]の「控えめな出力のエンジン」にカテゴライズされます。



排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
88.8mm69.8mm2593cc-0.79
ボアアップによる排気量拡大
89.3mm69.8mm2623cc-0.78
89.8mm2652cc-0.78
90.3mm2682cc-0.77
90.8mm2712cc-0.77
91.3mm2742cc-0.76
91.8mm2772cc-0.76
ストロークアップによる排気量拡大
88.8mm70.8mm2631cc-0.80
71.8mm2668cc-0.81
72.8mm2705cc-0.82
73.8mm2742cc-0.83
74.8mm2779cc-0.84

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の88.8mmから0.5mm刻みで91.8mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の69.8mmから1mm刻みで74.8mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくと0.79からさらに値は小さくなり、ショートストローク型の恩恵と弊害が顕著になっていきます。C26型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は0.79から0.76に変化するという具合です。

ピストン径が近いエンジンと排気量アップ

C26型エンジンのピストン径88.8mmとサイズが近いピストンを持つエンジンが18件ありますので、余興としてピストン流用でボアアップした場合の排気量を計算してみます。

Eg型式ピストン径排気量
マツダ
JE-ZE型
90.0mm
[+1.2mm]
2664cc
[+71cc]
マツダ
JE-E型
90.0mm
[+1.2mm]
2664cc
[+71cc]
ホンダ
C30A型
90.0mm
[+1.2mm]
2664cc
[+71cc]
ホンダ
C32A型
90.0mm
[+1.2mm]
2664cc
[+71cc]
ホンダ
C35A型
90.0mm
[+1.2mm]
2664cc
[+71cc]
トヨタ
T2型
90.0mm
[+1.2mm]
2664cc
[+71cc]

ピストン径が小さい 3000ccクラスのエンジン
ピストン径が大きい 3000ccクラスのエンジン
ストロークが短い 3000ccクラスのエンジン
ストロークが長い 3000ccクラスのエンジン
ボアストローク比・昇順 [3000ccクラス]
ボアストローク比・降順 [3000ccクラス]


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
3600rpm
最高出力
5600rpm
69.8mm8.4m/s13.0m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm4.7m/s17km/h
4000rpm9.3m/s33km/h
6000rpm14.0m/s50km/h
8000rpm18.6m/s67km/h
10000rpm23.3m/s84km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが69.8mmのエンジンが最高出力を発生する5600回転での平均ピストンスピードは13.0m/sとなり、これは1秒間に13.0メートル(時速にすると46.8km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する3600回転では8.4m/s、最高出力が発生する5600回転より500回転高い6100回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は14.2m/sとなっています。

参考までにストロークが69.8mmのC26型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね4.65m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)8600回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


C26型エンジンを搭載する車種の例

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
オペル
XB260
1993/11
オメガ
CD
[E-XB260]
150PS
22.0kgm
-
9.80kg/PS
自然吸気
FR/4AT
セダン
5人乗り

オメガ
[CD]
1993/11モデル
車両型式E-XB260
最高出力150PS
最大トルク22.0kgm
パワーウェイト9.80kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FR/4AT
車体形状&乗車定員セダン/5人乗り