光岡:QG18DE型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒 1769cc]

ここでは光岡のWQP11型・リョーガ [Wagon-1.8|1998/02モデル] に搭載されているQG18DE型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

QG18DE型の自然吸気エンジン諸元


WQP11型 リョーガ
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式GF-WQP11型
車名&グレードリョーガ
Wagon-1.8
エンジン型式QG18DE
種類直列4気筒
排気量1769cc
内径×行程80.0mm×88.0mm
ボアストローク比1.10
単気筒容積442.3cc
圧縮比9.5
吸気方式自然吸気
使用燃料レギュラーガソリン
最高出力125PS/5600rpm
最大トルク16.4kgm/4400rpm

まず基本的な成り立ちとして、QG18型エンジンはボア(内径)80.0mm、ストローク(行程)88.0mm、ボアストローク比1.10のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

このサイトにて登録されている車種のうち、QG18DE型の自然吸気エンジンを搭載する最も古い車種は、1998/02から発売された初代リョーガ [WQP11型|1998/02]、最も新しい車種は1998/02から発売された初代リョーガ [QP11型|2000/06]となっており、NA車は4車種、ターボ/SC車は0車種の全4車種が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
QG18のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷100.7PS → 125PS
トルクの変遷16.4kgm → 16.0kgm
リッター馬力70.7PS/L
リッタートルク9.3kgm/L

今回の参考車両であるリョーガの直列4気筒1769cc、圧縮比9.5でレギュラーガソリン仕様の自然吸気エンジンは、5600回転のとき最高出力125馬力を、5600回転のとき最大トルク16.4kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する4400回転での馬力は100.7PS、最高出力が発生する5600回転でのトルクは16.0kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は70.7PS/L、トルクは9.3kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積442.3cc)あたりの馬力は31.2PS、トルクは4.1kgmです。

QG18型自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 5 ]、換算トルクが[ 5 ]の「標準的な出力(中の下)のエンジン」にカテゴライズされます。

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排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
80.088.01769cc9.51.10
ボアアップによる排気量拡大
80.588.01791cc9.61.09
81.01814cc9.71.09
81.51836cc9.81.08
82.01859cc9.91.07
82.51882cc10.01.07
83.01904cc10.21.06
ストロークアップによる排気量拡大
80.089.01789cc9.61.11
90.01810cc9.71.12
91.01830cc9.81.14
92.01850cc9.91.15
93.01870cc10.01.16

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の80.0mmから0.5mm刻みで83.0mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の88.0mmから1mm刻みで93.0mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。QG18型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.10から1.06に変化するという具合です。

ピストン径が近いエンジンと排気量アップ

QG18型エンジンのピストン径80.0mmとサイズが近いピストンを持つエンジンが37件ありますので、余興としてピストン流用でボアアップした場合の排気量を計算してみます。

Eg型式ピストン径排気量
三菱
4G37型
80.6mm
[+0.6mm]
1796cc
[+27cc]
三菱
G37B型
80.6mm
[+0.6mm]
1796cc
[+27cc]
三菱
G62B型
80.6mm
[+0.6mm]
1796cc
[+27cc]
トヨタ
4A型
81.0mm
[+1.0mm]
1814cc
[+45cc]
三菱
4G93型
81.0mm
[+1.0mm]
1814cc
[+45cc]
三菱
4G92型
81.0mm
[+1.0mm]
1814cc
[+45cc]

ピストン径が近いエンジンとしては、三菱:E37A型エテルナサヴァに搭載される4G37型1755ccの80.6mm、三菱:E12A型エテルナシグマに搭載されるG37B型1755ccの80.6mm、三菱:E13A型エテルナシグマに搭載されるG62B型1795ccの80.6mm、トヨタ:AE111型カローラ レビンに搭載される4A型1587ccの81.0mm、三菱:N61W型RVRに搭載される4G93型1834ccの81.0mm、三菱:CA4A型ミラージュに搭載される4G92型1597ccの81.0mmなどが該当します。

(もはやこのような探求に楽しみを見い出す人は減ってしまいましたが)いくら径が近かろうとも、ピストンピンの径やピストンの高さ、バルブリセスの都合などなどありますので、なるべくなら同じメーカー、なるべくなら同じ燃料で同じ吸気方式、なるべくなら排気量が近いものを選ぶと純正流用できる可能性が高くなる、かもしれません。

ピストン径が小さい 1800ccクラスのエンジン
ピストン径が大きい 1800ccクラスのエンジン
ストロークが短い 1800ccクラスのエンジン
ストロークが長い 1800ccクラスのエンジン
ボアストローク比・昇順 [1800ccクラス]
ボアストローク比・降順 [1800ccクラス]


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
4400rpm
最高出力
5600rpm
88.0mm12.9m/s16.4m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm5.9m/s21km/h
4000rpm11.7m/s42km/h
6000rpm17.6m/s63km/h
8000rpm23.5m/s85km/h
10000rpm29.3m/s105km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが88.0mmのエンジンが最高出力を発生する5600回転での平均ピストンスピードは16.4m/sとなり、これは1秒間に16.4メートル(時速にすると59.0km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する4400回転では12.9m/s、最高出力が発生する5600回転より500回転高い6100回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は17.9m/sとなっています。

参考までにストロークが88.0mmのQG18型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.85m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6820回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


QG18DE型エンジンを搭載する車種の例

全4車種のうち、最高出力が大きいものから順に上位3車種を表示しています。その他の車種については、ページ下部にあるリンクよりQG18型エンジン搭載車種の一覧をご覧ください。

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
光岡
WQP11
1998/02
リョーガ
Wagon-1.8
[GF-WQP11]
125PS
16.4kgm
-
10.24kg/PS
自然吸気
FF/4AT
ワゴン
5人乗り

リョーガ
[Wagon-1.8]
1998/02モデル
車両型式GF-WQP11
最高出力125PS
最大トルク16.4kgm
パワーウェイト10.24kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FF/4AT
車体形状&乗車定員ワゴン/5人乗り
光岡
WQP11
1998/02
リョーガ
Wagon-1.8
[GF-WQP11]
125PS
16.4kgm
-
10.16kg/PS
自然吸気
FF/5MT
ワゴン
5人乗り

リョーガ
[Wagon-1.8]
1998/02モデル
車両型式GF-WQP11
最高出力125PS
最大トルク16.4kgm
パワーウェイト10.16kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FF/5MT
車体形状&乗車定員ワゴン/5人乗り
光岡
QP11
2000/06
リョーガ
Limited Sedan-1.8
[GF-QP11]
125PS
16.4kgm
-
9.60kg/PS
自然吸気
FF/4AT
セダン
5人乗り

リョーガ
[Limited Sedan-1.8]
2000/06モデル
車両型式GF-QP11
最高出力125PS
最大トルク16.4kgm
パワーウェイト9.60kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FF/4AT
車体形状&乗車定員セダン/5人乗り
QG18型エンジン搭載車種の一覧
パワーウェイトレシオ順|全25車種

その他のQG18型エンジン型式と代表的な車種

QG18DE型
全16車種
日産:プリメーラ [18G]
最高出力125PS/最大トルク16.8kgm
2004/04モデル
日産
QG18DE型
全16車種
プリメーラ
[18G]
125PS/16.8kgm
QG18DD型
全3車種
日産:プリメーラ ワゴン [1.8G]
最高出力130PS/最大トルク17.7kgm
1998/09モデル
日産
QG18DD型
全3車種
プリメーラ ワゴン
[1.8G]
130PS/17.7kgm
QG18DE-EM2型
全1車種
日産:ティーノ [Hybrid 5人乗り]
最高出力101PS/最大トルク14.4kgm
2000/04モデル
日産
QG18DE-EM2型
全1車種
ティーノ
[Hybrid 5人乗り]
101PS/14.4kgm
QG18DE型
全1車種
マツダ:ファミリアビジネスワゴン [XE]
最高出力120PS/最大トルク16.4kgm
1999/06モデル
マツダ
QG18DE型
全1車種
ファミリアビジネスワゴン
[XE]
120PS/16.4kgm

光岡製エンジンの原動機型式まとめ
【排気量順】