マツダ:R06A型NAエンジンの諸元と性能まとめ [直3+モーター 658cc]

ここではマツダのMJ55S型・フレア [Hybrid-XG|2017/03モデル] に搭載されているR06A型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

R06A型の自然吸気エンジン諸元


MJ55S型 フレア
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式DAA-MJ55S型
車名&グレードフレア
Hybrid-XG
エンジン型式R06A
種類直3+モーター
排気量658cc
内径×行程64.0mm×68.2mm
ボアストローク比1.07
単気筒容積219.4cc
圧縮比11.5
吸気方式自然吸気
使用燃料レギュラーガソリン
最高出力52PS/6500rpm
最大トルク6.1kgm/4000rpm

まず基本的な成り立ちとして、R06A型エンジンはボア(内径)64.0mm、ストローク(行程)68.2mm、ボアストローク比1.07のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

このサイトにて登録されている車種のうち、R06A型の自然吸気エンジンを搭載する最も古い車種は、2012/10から発売された初代フレア [MJ34S型|2012/10]、最も新しい車種は2018/02から発売された3代目フレアワゴン [MM53S型|2018/02]となっており、21車種のNA車が登録されています。

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過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
R06Aのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷34.1PS → 52PS
トルクの変遷6.1kgm → 5.7kgm
リッター馬力79.0PS/L
リッタートルク9.3kgm/L

今回の参考車両であるフレアの直3+モーター658cc、圧縮比11.5でレギュラーガソリン仕様の自然吸気エンジンは、6500回転のとき最高出力52馬力を、6500回転のとき最大トルク6.1kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する4000回転での馬力は34.1PS、最高出力が発生する6500回転でのトルクは5.7kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は79.0PS/L、トルクは9.3kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積219.4cc)あたりの馬力は17.3PS、トルクは2.0kgmです。

R06A型自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 7 ]、換算トルクが[ 5 ]の「なかなかの高出力エンジン」にカテゴライズされます。



排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
64.0mm68.2mm658cc11.51.07
ボアアップによる排気量拡大
64.5mm68.2mm669cc11.71.06
65.0mm679cc11.81.05
65.5mm689cc12.01.04
66.0mm700cc12.11.03
66.5mm711cc12.31.03
67.0mm721cc12.51.02
ストロークアップによる排気量拡大
64.0mm69.2mm668cc11.71.08
70.2mm677cc11.81.10
71.2mm687cc12.01.11
72.2mm697cc12.11.13
73.2mm706cc12.21.14

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の64.0mmから0.5mm刻みで67.0mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の68.2mmから1mm刻みで73.2mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。R06A型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.07から1.02に変化するという具合です。

ピストン径が近いエンジンと排気量アップ

R06A型エンジンのピストン径64.0mmとサイズが近いピストンを持つエンジンが9件ありますので、余興としてピストン流用でボアアップした場合の排気量を計算してみます。

Eg型式ピストン径排気量
日産
3G83型
65.0mm
[+1.0mm]
679cc
[+21cc]
三菱
3G83型
65.0mm
[+1.0mm]
679cc
[+21cc]
マツダ
F6A型
65.0mm
[+1.0mm]
679cc
[+21cc]
スズキ
F6A型
65.0mm
[+1.0mm]
679cc
[+21cc]
三菱
3B20型
65.4mm
[+1.4mm]
687cc
[+29cc]
日産
3B20型
65.4mm
[+1.4mm]
687cc
[+29cc]

ピストン径が小さい 軽自動車のエンジン
ピストン径が大きい 軽自動車のエンジン
ストロークが短い 軽自動車のエンジン
ストロークが長い 軽自動車のエンジン
ボアストローク比・昇順 [軽自動車]
ボアストローク比・降順 [軽自動車]


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
4000rpm
最高出力
6500rpm
68.2mm9.1m/s14.8m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm4.5m/s16km/h
4000rpm9.1m/s33km/h
6000rpm13.6m/s49km/h
8000rpm18.2m/s66km/h
10000rpm22.7m/s82km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが68.2mmのエンジンが最高出力を発生する6500回転での平均ピストンスピードは14.8m/sとなり、これは1秒間に14.8メートル(時速にすると53.3km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する4000回転では9.1m/s、最高出力が発生する6500回転より500回転高い7000回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は15.9m/sとなっています。

参考までにストロークが68.2mmのR06A型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね4.55m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)8800回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


R06A型NAエンジンを搭載する車種の例

全21車種のうち、最高出力が大きいものから順に上位3車種を表示しています。その他の車種については、ページ下部にあるリンクよりR06A型エンジン搭載車種の一覧をご覧ください。

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
マツダ
MJ55S
2017/03
フレア
Hybrid-XG
[DAA-MJ55S]
52PS
6.1kgm
33.4km/L
14.81kg/PS
自然吸気
FF/CVT
軽ミニバン
4人乗り

フレア
[Hybrid-XG]
2017/03モデル
車両型式DAA-MJ55S
最高出力52PS
最大トルク6.1kgm
JC08モード燃費33.4km/L
パワーウェイト14.81kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FF/CVT
車体形状&乗車定員軽ミニバン/4人乗り
マツダ
MM32S
2013/03
フレアワゴン
XS
[DBA-MM32S]
52PS
6.4kgm
26.8km/L
17.31kg/PS
自然吸気
4WD/CVT
軽ミニバン
4人乗り

フレアワゴン
[XS]
2013/03モデル
車両型式DBA-MM32S
最高出力52PS
最大トルク6.4kgm
JC08モード燃費26.8km/L
パワーウェイト17.31kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機4WD/CVT
車体形状&乗車定員軽ミニバン/4人乗り
マツダ
MM32S
2013/03
フレアワゴン
XG
[DBA-MM32S]
52PS
6.4kgm
29.0km/L
16.15kg/PS
自然吸気
FF/CVT
軽ミニバン
4人乗り

フレアワゴン
[XG]
2013/03モデル
車両型式DBA-MM32S
最高出力52PS
最大トルク6.4kgm
JC08モード燃費29.0km/L
パワーウェイト16.15kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FF/CVT
車体形状&乗車定員軽ミニバン/4人乗り
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パワーウェイトレシオ順|全126車種

その他のR06A型エンジン型式と代表的な車種

R06A型
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最高出力52PS/最大トルク6.4kgm|2014/12モデル
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スズキ:アルト
[L]
52PS/6.4kgm|2014/12
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最高出力54PS/最大トルク6.4kgm|2011/06モデル
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日産:モコ
[X Idling-Stop]
54PS/6.4kgm|2011/06