マツダ:QG15DE型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒 1497cc]

ここではマツダのBWFY11型・ファミリアビジネスワゴン [XE|1999/06モデル] に搭載されているQG15DE型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

QG15DE型の自然吸気エンジン諸元


BWFY11型 ファミリアビジネスワゴン
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式GF-BWFY11型
車名&グレードファミリアビジネスワゴン
XE
エンジン型式QG15DE
種類直列4気筒
排気量1497cc
内径×行程73.6mm×88.0mm
ボアストローク比1.20
単気筒容積374.4cc
圧縮比9.5
吸気方式自然吸気
使用燃料レギュラーガソリン
最高出力105PS/6000rpm
最大トルク13.8kgm/4400rpm

まず基本的な成り立ちとして、QG15型エンジンはボア(内径)73.6mm、ストローク(行程)88.0mm、ボアストローク比1.20のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
QG15のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷84.8PS → 105PS
トルクの変遷13.8kgm → 12.5kgm
リッター馬力70.1PS/L
リッタートルク9.2kgm/L

今回の参考車両であるファミリアビジネスワゴンの直列4気筒1497cc、圧縮比9.5でレギュラーガソリン仕様の自然吸気エンジンは、6000回転のとき最高出力105馬力を、6000回転のとき最大トルク13.8kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する4400回転での馬力は84.8PS、最高出力が発生する6000回転でのトルクは12.5kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は70.1PS/L、トルクは9.2kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積374.4cc)あたりの馬力は26.2PS、トルクは3.5kgmです。

QG15型自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 5 ]、換算トルクが[ 5 ]の「標準的な出力(中の下)のエンジン」にカテゴライズされます。



排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
73.6mm88.0mm1497cc9.51.20
ボアアップによる排気量拡大
74.1mm88.0mm1518cc9.61.19
74.6mm1538cc9.81.18
75.1mm1559cc9.91.17
75.6mm1580cc10.01.16
76.1mm1601cc10.11.16
76.6mm1622cc10.21.15
ストロークアップによる排気量拡大
73.6mm89.0mm1515cc9.61.21
90.0mm1532cc9.71.22
91.0mm1549cc9.81.24
92.0mm1566cc9.91.25
93.0mm1583cc10.01.26

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の73.6mmから0.5mm刻みで76.6mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の88.0mmから1mm刻みで93.0mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。QG15型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.20から1.15に変化するという具合です。

ピストン径が近いエンジンと排気量アップ

QG15型エンジンのピストン径73.6mmとサイズが近いピストンを持つエンジンが38件ありますので、余興としてピストン流用でボアアップした場合の排気量を計算してみます。

Eg型式ピストン径排気量
マツダ
P5-VPS型
74.5mm
[+0.9mm]
1534cc
[+37cc]
マツダ
P5-VP型
74.5mm
[+0.9mm]
1534cc
[+37cc]
マツダ
P5-VPR型
74.5mm
[+0.9mm]
1534cc
[+37cc]
三菱
6G71型
74.7mm
[+1.1mm]
1543cc
[+46cc]
三菱
6A11型
75.0mm
[+1.4mm]
1555cc
[+58cc]
マツダ
K8-ZE型
75.0mm
[+1.4mm]
1555cc
[+58cc]

ピストン径が小さい 1500ccクラスのエンジン
ピストン径が大きい 1500ccクラスのエンジン
ストロークが短い 1500ccクラスのエンジン
ストロークが長い 1500ccクラスのエンジン
ボアストローク比・昇順 [1500ccクラス]
ボアストローク比・降順 [1500ccクラス]


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
4400rpm
最高出力
6000rpm
88.0mm12.9m/s17.6m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm5.9m/s21km/h
4000rpm11.7m/s42km/h
6000rpm17.6m/s63km/h
8000rpm23.5m/s85km/h
10000rpm29.3m/s105km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが88.0mmのエンジンが最高出力を発生する6000回転での平均ピストンスピードは17.6m/sとなり、これは1秒間に17.6メートル(時速にすると63.4km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する4400回転では12.9m/s、最高出力が発生する6000回転より500回転高い6500回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は19.1m/sとなっています。

参考までにストロークが88.0mmのQG15型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.85m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6820回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


QG15DE型エンジンを搭載する車種の例

全1車種のうち、最高出力が大きいものから順に上位3車種を表示しています。その他の車種については、ページ下部にあるリンクよりQG15型エンジン搭載車種の一覧をご覧ください。

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
マツダ
BWFY11
1999/06
ファミリアビジネスワゴン
XE
[GF-BWFY11]
105PS
13.8kgm
15.0km/L
10.76kg/PS
自然吸気
FF/4AT
ワゴン
5人乗り

ファミリアビジネスワゴン
[XE]
1999/06モデル
車両型式GF-BWFY11
最高出力105PS
最大トルク13.8kgm
10-15モード燃費15.0km/L
パワーウェイト10.76kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FF/4AT
車体形状&乗車定員ワゴン/5人乗り
QG15型エンジン搭載車種の一覧
パワーウェイトレシオ順|全13車種

その他のQG15型エンジン型式と代表的な車種

QG15DE型
全8車種
日産:サニー [EX-Saloon]
最高出力109PS/最大トルク14.6kgm|2002/05モデル
QG15DE型
全8車種
日産:サニー
[EX-Saloon]
109PS/14.6kgm|2002/05
QG15DE型
全4車種
光岡:リョーガ [Royal]
最高出力109PS/最大トルク14.6kgm|2004/04モデル
QG15DE型
全4車種
光岡:リョーガ
[Royal]
109PS/14.6kgm|2004/04