マツダ:G5-E型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒 2494cc]

ここではマツダのUV56R型・プロシード マービー [BaseGrade|1996/03モデル] に搭載されているG5-E型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

G5-E型の自然吸気エンジン諸元


UV56R型 プロシード マービー
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式E-UV56R型
車名&グレードプロシード マービー
BaseGrade
エンジン型式G5-E
種類直列4気筒
排気量2494cc
内径×行程92.0mm×93.8mm
ボアストローク比1.02
単気筒容積623.5cc
圧縮比8.4
吸気方式自然吸気
使用燃料レギュラーガソリン
最高出力120PS/4500rpm
最大トルク20.1kgm/4000rpm

まず基本的な成り立ちとして、G5型エンジンはボア(内径)92.0mm、ストローク(行程)93.8mm、ボアストローク比1.02のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、厳密に言えばボアとストロークが全くの同一でなければスクエア型を名乗ることは許されませんが、ここまでボアストローク比が1に近いのであれば「もうスクエア型にしてあげても良いじゃない!」という気もします。

これらのエンジンはショートストローク型、或いはロングストローク型の風味を残しつつ、その実はスクエア型に限りなく近い特性を持ちます。「やっぱこう、どうせなら低回転で粘って高回転でキレ
(省略されました・・全てを読むには ここ を押してください)

このサイトにて登録されている車種のうち、G5-E型の自然吸気エンジンを搭載する最も古い車種は、1991/01から発売された3代目プロシード マービー [UV56R型|1996/03]、最も新しい車種は1997/11から発売された初代MPV [LV5W型|1997/11]となっており、NA車は3車種、ターボ/SC車は0車種の全3車種が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
G5のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷112.2PS → 120PS
トルクの変遷20.1kgm → 19.1kgm
リッター馬力48.1PS/L
リッタートルク8.1kgm/L

今回の参考車両であるプロシード マービーの直列4気筒2494cc、圧縮比8.4でレギュラーガソリン仕様の自然吸気エンジンは、4500回転のとき最高出力120馬力を、4500回転のとき最大トルク20.1kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する4000回転での馬力は112.2PS、最高出力が発生する4500回転でのトルクは19.1kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は48.1PS/L、トルクは8.1kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積623.5cc)あたりの馬力は30.0PS、トルクは5.0kgmです。

G5型自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 1 ]、換算トルクが[ 2 ]の「心もとない出力のエンジン」にカテゴライズされます。

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排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
92.093.82494cc8.41.02
ボアアップによる排気量拡大
92.593.82521cc8.51.01
93.02549cc8.61.01
93.52576cc8.61.00
94.02604cc8.71.00
94.52632cc8.80.99
95.02659cc8.90.99
ストロークアップによる排気量拡大
92.094.82521cc8.51.03
95.82547cc8.61.04
96.82574cc8.61.05
97.82600cc8.71.06
98.82627cc8.81.07

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の92.0mmから0.5mm刻みで95.0mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の93.8mmから1mm刻みで98.8mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。G5型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.02から0.99に変化するという具合です。

ピストン径が近いエンジンと排気量アップ

G5型エンジンのピストン径92.0mmとサイズが近いピストンを持つエンジンが24件ありますので、余興としてピストン流用でボアアップした場合の排気量を計算してみます。

Eg型式ピストン径排気量
日産
VQ30型
93.0mm
[+1.0mm]
2549cc
[+55cc]
三菱
6G74型
93.0mm
[+1.0mm]
2549cc
[+55cc]
日産
VH41型
93.0mm
[+1.0mm]
2549cc
[+55cc]
日産
VH45型
93.0mm
[+1.0mm]
2549cc
[+55cc]
日産
VK45型
93.0mm
[+1.0mm]
2549cc
[+55cc]
ホンダ
C32B型
93.0mm
[+1.0mm]
2549cc
[+55cc]

ピストン径が近いエンジンとしては、日産:HV35型プレサージュに搭載されるVQ30型2987ccの93.0mm、三菱:S27A型デボネアに搭載される6G74型3496ccの93.0mm、日産:FGY33型シーマに搭載されるVH41型4130ccの93.0mm、日産:HG50型インフィニティQ45に搭載されるVH45型4494ccの93.0mm、日産:GY50型フーガに搭載されるVK45型4494ccの93.0mm、ホンダ:NA2型NSXに搭載されるC32B型3179ccの93.0mmなどが該当します。

(もはやこのような探求に楽しみを見い出す人は減ってしまいましたが)いくら径が近かろうとも、ピストンピンの径やピストンの高さ、バルブリセスの都合などなどありますので、なるべくなら同じメーカー、なるべくなら同じ燃料で同じ吸気方式、なるべくなら排気量が近いものを選ぶと純正流用できる可能性が高くなる、かもしれません。

ピストン径が小さい 2500ccクラスのエンジン
ピストン径が大きい 2500ccクラスのエンジン
ストロークが短い 2500ccクラスのエンジン
ストロークが長い 2500ccクラスのエンジン
ボアストローク比・昇順 [2500ccクラス]
ボアストローク比・降順 [2500ccクラス]


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
4000rpm
最高出力
4500rpm
93.8mm12.5m/s14.1m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm6.3m/s23km/h
4000rpm12.5m/s45km/h
6000rpm18.8m/s68km/h
8000rpm25.0m/s90km/h
10000rpm31.3m/s113km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが93.8mmのエンジンが最高出力を発生する4500回転での平均ピストンスピードは14.1m/sとなり、これは1秒間に14.1メートル(時速にすると50.8km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する4000回転では12.5m/s、最高出力が発生する4500回転より500回転高い5000回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は15.6m/sとなっています。

参考までにストロークが93.8mmのG5型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね6.25m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6400回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


G5-E型エンジンを搭載する車種の例

全3車種を最高出力が大きいものから順に表示しています。

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
マツダ
UV56R
1996/03
プロシード マービー
BaseGrade
[E-UV56R]
120PS
20.1kgm
7.7km/L
14.33kg/PS
自然吸気
4WD/4AT
SUV
7人乗り

プロシード マービー
[BaseGrade]
1996/03モデル
車両型式E-UV56R
最高出力120PS
最大トルク20.1kgm
10-15モード燃費7.7km/L
パワーウェイト14.33kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機4WD/4AT
車体形状&乗車定員SUV/7人乗り
マツダ
UV56R
1996/03
プロシード マービー
BaseGrade
[E-UV56R]
120PS
20.1kgm
8.7km/L
14.25kg/PS
自然吸気
4WD/5MT
SUV
7人乗り

プロシード マービー
[BaseGrade]
1996/03モデル
車両型式E-UV56R
最高出力120PS
最大トルク20.1kgm
10-15モード燃費8.7km/L
パワーウェイト14.25kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機4WD/5MT
車体形状&乗車定員SUV/7人乗り
マツダ
LV5W
1997/11
MPV
type-G
[E-LV5W]
120PS
20.1kgm
8.4km/L
13.75kg/PS
自然吸気
FR/4AT
ミニバン
8人乗り

MPV
[type-G]
1997/11モデル
車両型式E-LV5W
最高出力120PS
最大トルク20.1kgm
10-15モード燃費8.4km/L
パワーウェイト13.75kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FR/4AT
車体形状&乗車定員ミニバン/8人乗り

マツダ製エンジンの原動機型式まとめ
【排気量順】