レクサス:M20A-FKS型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒 1986cc]

ここではレクサスのMZAA10型・UX [UX200|2018/11モデル] に搭載されているM20A-FKS型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

M20A-FKS型の自然吸気エンジン諸元


MZAA10型 UX
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式6BA-MZAA10型
車名&グレードUX
UX200
エンジン型式M20A-FKS
種類直列4気筒
排気量1986cc
内径×行程80.5mm×97.6mm
ボアストローク比1.21
単気筒容積496.7cc
吸気方式自然吸気
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力174PS/6600rpm
最大トルク21.3kgm/4000-5200rpm

まず基本的な成り立ちとして、M20A型エンジンはボア(内径)80.5mm、ストローク(行程)97.6mm、ボアストローク比1.21のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
M20Aのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷118.9PS → 174PS
トルクの変遷21.3kgm → 18.9kgm
リッター馬力87.6PS/L
リッタートルク10.7kgm/L

今回の参考車両であるUXの直列4気筒1986ccでハイオクガソリン仕様の自然吸気エンジンは、6600回転のとき最高出力174馬力を、6600回転のとき最大トルク21.3kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する4000回転での馬力は118.9PS、最高出力が発生する6600回転でのトルクは18.9kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は87.6PS/L、トルクは10.7kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積496.7cc)あたりの馬力は43.5PS、トルクは5.3kgmです。

M20A型自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 8 ]、換算トルクが[ 9 ]の「結構な高出力エンジン」にカテゴライズされます。



排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
80.5mm97.6mm1986cc-1.21
ボアアップによる排気量拡大
81.0mm97.6mm2012cc-1.20
81.5mm2037cc-1.20
82.0mm2062cc-1.19
82.5mm2087cc-1.18
83.0mm2112cc-1.18
83.5mm2138cc-1.17
ストロークアップによる排気量拡大
80.5mm98.6mm2007cc-1.22
99.6mm2028cc-1.24
100.6mm2048cc-1.25
101.6mm2068cc-1.26
102.6mm2089cc-1.27

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の80.5mmから0.5mm刻みで83.5mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の97.6mmから1mm刻みで102.6mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。M20A型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.21から1.17に変化するという具合です。

ピストン径が近いエンジンと排気量アップ

M20A型エンジンのピストン径80.5mmとサイズが近いピストンを持つエンジンが30件ありますので、余興としてピストン流用でボアアップした場合の排気量を計算してみます。

Eg型式ピストン径排気量
三菱
4G67型
81.5mm
[+1.0mm]
2037cc
[+51cc]
三菱
4G94型
81.5mm
[+1.0mm]
2037cc
[+51cc]
マツダ
GY型
81.6mm
[+1.1mm]
2042cc
[+56cc]
ホンダ
C20A型
82.0mm
[+1.5mm]
2062cc
[+76cc]
ホンダ
G20A型
82.0mm
[+1.5mm]
2062cc
[+76cc]
トヨタ
2ZZ-GE型
82.0mm
[+1.5mm]
2062cc
[+76cc]

ピストン径が小さい 2000ccクラスのエンジン
ピストン径が大きい 2000ccクラスのエンジン
ストロークが短い 2000ccクラスのエンジン
ストロークが長い 2000ccクラスのエンジン
ボアストローク比・昇順 [2000ccクラス]
ボアストローク比・降順 [2000ccクラス]


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
4000rpm
最高出力
6600rpm
97.6mm13.0m/s21.5m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm6.5m/s23km/h
4000rpm13.0m/s47km/h
6000rpm19.5m/s70km/h
8000rpm26.0m/s94km/h
10000rpm32.5m/s117km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが97.6mmのエンジンが最高出力を発生する6600回転での平均ピストンスピードは21.5m/sとなり、これは1秒間に21.5メートル(時速にすると77.4km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する4000回転では13.0m/s、最高出力が発生する6600回転より500回転高い7100回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は23.1m/sとなっています。

参考までにストロークが97.6mmのM20A型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね6.50m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、6150回転くらいが良い感じの回転数になるのではないかと思いますが、このエンジンは最高出力を発生している時点で既に20.0m/sを超えており、レブリミットを考慮するともう少し余分に(300~500回転?)回ることから、内部では大変なことになりながらも頑張って回っているエンジンです。


M20A-FKS型エンジンを搭載する車種の例

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
レクサス
MZAA10
2018/11
UX
UX200
[6BA-MZAA10]
174PS
21.3kgm
16.4km/L
8.45kg/PS
自然吸気
FF/CVT
SUV
5人乗り

UX
[UX200]
2018/11モデル
車両型式6BA-MZAA10
最高出力174PS
最大トルク21.3kgm
WLTCモード燃費16.4km/L
JC08モード燃費17.2km/L
パワーウェイト8.45kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FF/CVT
車体形状&乗車定員SUV/5人乗り

その他のM20A型エンジン型式と代表的な車種

M20A-FXS型
全2車種
レクサス:UX [UX250h]
最高出力145PS/最大トルク19.2kgm|2018/11モデル
M20A-FXS型
全2車種
レクサス:UX
[UX250h]
145PS/19.2kgm|2018/11