ランドローバー:406PN型エンジンの諸元と性能まとめ [V型6気筒 4009cc]

ここではランドローバーのLA40型・ディスカバリー3 [G4-Challenge|2006/07モデル] に搭載されている406PN型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

406PN型の自然吸気エンジン諸元


LA40型 ディスカバリー3
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式ABA-LA40型
車名&グレードディスカバリー3
G4-Challenge
エンジン型式406PN
種類V型6気筒
排気量4009cc
内径×行程100.4mm×84.4mm
ボアストローク比0.84
単気筒容積668.2cc
圧縮比9.7
吸気方式自然吸気
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力215PS/4500rpm
最大トルク36.7kgm/3000rpm

まず基本的な成り立ちとして、406PN型エンジンはボア(内径)100.4mm、ストローク(行程)84.4mm、ボアストローク比0.84のショートストローク型エンジン(ストローク量よりもピストン径のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ロングストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に劣り、扱いにくいエンジンとされるものの、高回転域では充填効率の向上や摺動抵抗の増大も(ロングストローク型に比べれば)軽微なことから出力の向上が見込まれます。

また同じ回転数でも平均ピストンスピードが抑えられることから、その分だけエンジンへの負荷は低減される傾向にあります。

このサイトにて登録されている車種のうち、406PN型の自然吸気エンジンを搭載する最も古い車種は、2005/05から発売された3代目ディスカバリー3 [LA40型|2006/07]、最も新しい車種は2005/05から発売された3代目ディスカバリー3 [LA40A型|2008/11]となっており、NA車は2車種、ターボ/SC車は0車種の全2車種が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
406PNのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷153.7PS → 215PS
トルクの変遷36.7kgm → 34.2kgm
リッター馬力53.6PS/L
リッタートルク9.2kgm/L

今回の参考車両であるディスカバリー3のV型6気筒4009cc、圧縮比9.7でハイオクガソリン仕様の自然吸気エンジンは、4500回転のとき最高出力215馬力を、4500回転のとき最大トルク36.7kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する3000回転での馬力は153.7PS、最高出力が発生する4500回転でのトルクは34.2kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は53.6PS/L、トルクは9.2kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積668.2cc)あたりの馬力は35.8PS、トルクは6.1kgmです。

406PN型自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 3 ]、換算トルクが[ 5 ]の「控えめな出力のエンジン」にカテゴライズされます。

エンジンオイルの通販革命!高品質×低価格
TAKUMIモーターオイル HIGH QUALITY
【5W-30】


排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
100.484.44009cc9.70.84
ボアアップによる排気量拡大
100.984.44049cc9.80.84
101.44089cc9.90.83
101.94130cc10.00.83
102.44170cc10.00.82
102.94211cc10.10.82
103.44252cc10.20.82
ストロークアップによる排気量拡大
100.485.44057cc9.80.85
86.44104cc9.90.86
87.44152cc10.00.87
88.44199cc10.10.88
89.44247cc10.20.89

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の100.4mmから0.5mm刻みで103.4mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の84.4mmから1mm刻みで89.4mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくと0.84からさらに値は小さくなり、ショートストローク型の恩恵と弊害が顕著になっていきます。406PN型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は0.84から0.82に変化するという具合です。


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
3000rpm
最高出力
4500rpm
84.4mm8.4m/s12.7m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm5.6m/s20km/h
4000rpm11.3m/s41km/h
6000rpm16.9m/s61km/h
8000rpm22.5m/s81km/h
10000rpm28.1m/s101km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが84.4mmのエンジンが最高出力を発生する4500回転での平均ピストンスピードは12.7m/sとなり、これは1秒間に12.7メートル(時速にすると45.7km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する3000回転では8.4m/s、最高出力が発生する4500回転より500回転高い5000回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は14.1m/sとなっています。

参考までにストロークが84.4mmの406PN型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.62m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)7110回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


406PN型エンジンを搭載する車種の例

全2車種を最高出力が大きいものから順に表示しています。

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
ランドローバー
LA40
2006/07
ディスカバリー3
G4-Challenge
[ABA-LA40]
215PS
36.7kgm
6.2km/L
11.16kg/PS
自然吸気
4WD/6AT
SUV
5人乗り

ディスカバリー3
[G4-Challenge]
2006/07モデル
車両型式ABA-LA40
最高出力215PS
最大トルク36.7kgm
10-15モード燃費6.2km/L
パワーウェイト11.16kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機4WD/6AT
車体形状&乗車定員SUV/5人乗り
ランドローバー
LA40A
2008/11
ディスカバリー3
SE
[ABA-LA40A]
215PS
36.7kgm
6.2km/L
11.63kg/PS
自然吸気
4WD/6AT
SUV
7人乗り

ディスカバリー3
[SE]
2008/11モデル
車両型式ABA-LA40A
最高出力215PS
最大トルク36.7kgm
10-15モード燃費6.2km/L
パワーウェイト11.63kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機4WD/6AT
車体形状&乗車定員SUV/7人乗り

ランドローバー製エンジンの原動機型式まとめ
【排気量順】