JEEP:K型エンジンの諸元と性能まとめ [V型6気筒 3700cc]

ここではJEEPのKK37型・チェロキー [Sport-Cross|2012/04モデル] に搭載されているK型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

K型の自然吸気エンジン諸元


KK37型 チェロキー
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式ABA-KK37型
車名&グレードチェロキー
Sport-Cross
エンジン型式K
種類V型6気筒
排気量3700cc
内径×行程93.0mm×90.8mm
ボアストローク比0.98
単気筒容積616.8cc
圧縮比9.6
吸気方式自然吸気
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力205PS/5200rpm
最大トルク32.0kgm/4000rpm

まず基本的な成り立ちとして、K型エンジンはボア(内径)93.0mm、ストローク(行程)90.8mm、ボアストローク比0.98のショートストローク型エンジン(ストローク量よりもピストン径のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、厳密に言えばボアとストロークが全くの同一でなければスクエア型を名乗ることは許されませんが、ここまでボアストローク比が1に近いのであれば「もうスクエア型にしてあげても良いじゃない!」という気もします。

これらのエンジンはショートストローク型、或いはロングストローク型の風味を残しつつ、その実はスクエア型に限りなく近い特性を持ちます。「やっぱこう、どうせなら低回転で粘って高回転でキレ
(省略されました・・全てを読むには ここ を押してください)

このサイトにて登録されている車種のうち、K型の自然吸気エンジンを搭載する最も古い車種は、2001/10から発売された3代目チェロキー [KJ37型|2007/04]、最も新しい車種は2008/06から発売された4代目チェロキー [KK37型|2012/04]となっており、NA車は2車種、ターボ/SC車は0車種の全2車種が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
Kのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷178.7PS → 205PS
トルクの変遷32.0kgm → 28.2kgm
リッター馬力55.4PS/L
リッタートルク8.7kgm/L

今回の参考車両であるチェロキーのV型6気筒3700cc、圧縮比9.6でハイオクガソリン仕様の自然吸気エンジンは、5200回転のとき最高出力205馬力を、5200回転のとき最大トルク32.0kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する4000回転での馬力は178.7PS、最高出力が発生する5200回転でのトルクは28.2kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は55.4PS/L、トルクは8.7kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積616.8cc)あたりの馬力は34.2PS、トルクは5.3kgmです。

K型自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 3 ]、換算トルクが[ 3 ]の「控えめな出力のエンジン」にカテゴライズされます。



排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
93.0mm90.8mm3700cc9.60.98
ボアアップによる排気量拡大
93.5mm90.8mm3741cc9.70.97
94.0mm3781cc9.80.97
94.5mm3821cc9.90.96
95.0mm3862cc10.00.96
95.5mm3902cc10.10.95
96.0mm3943cc10.20.95
ストロークアップによる排気量拡大
93.0mm91.8mm3741cc9.70.99
92.8mm3782cc9.81.00
93.8mm3823cc9.91.01
94.8mm3864cc10.01.02
95.8mm3904cc10.11.03

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の93.0mmから0.5mm刻みで96.0mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の90.8mmから1mm刻みで95.8mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくと0.98からさらに値は小さくなり、ショートストローク型の恩恵と弊害が顕著になっていきます。K型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は0.98から0.95に変化するという具合です。

ピストン径が近いエンジンと排気量アップ

K型エンジンのピストン径93.0mmとサイズが近いピストンを持つエンジンが36件ありますので、余興としてピストン流用でボアアップした場合の排気量を計算してみます。

Eg型式ピストン径排気量
ホンダ
EF1型
94.0mm
[+1.0mm]
3781cc
[+81cc]
トヨタ
8GR-FXS型
94.0mm
[+1.0mm]
3781cc
[+81cc]
トヨタ
2GR-FKS型
94.0mm
[+1.0mm]
3781cc
[+81cc]
レクサス
8GR-FXS型
94.0mm
[+1.0mm]
3781cc
[+81cc]
レクサス
2GR-FKS型
94.0mm
[+1.0mm]
3781cc
[+81cc]
レクサス
2GR-FXS型
94.0mm
[+1.0mm]
3781cc
[+81cc]

ピストン径が小さい 4000ccクラスのエンジン
ピストン径が大きい 4000ccクラスのエンジン
ストロークが短い 4000ccクラスのエンジン
ストロークが長い 4000ccクラスのエンジン
ボアストローク比・昇順 [4000ccクラス]
ボアストローク比・降順 [4000ccクラス]


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
4000rpm
最高出力
5200rpm
90.8mm12.1m/s15.7m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm6.1m/s22km/h
4000rpm12.1m/s44km/h
6000rpm18.2m/s66km/h
8000rpm24.2m/s87km/h
10000rpm30.3m/s109km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが90.8mmのエンジンが最高出力を発生する5200回転での平均ピストンスピードは15.7m/sとなり、これは1秒間に15.7メートル(時速にすると56.5km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する4000回転では12.1m/s、最高出力が発生する5200回転より500回転高い5700回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は17.3m/sとなっています。

参考までにストロークが90.8mmのK型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね6.05m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6610回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


K型エンジンを搭載する車種の例

全2車種を最高出力が大きいものから順に表示しています。

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
JEEP
KK37
2012/04
チェロキー
Sport-Cross
[ABA-KK37]
205PS
32.0kgm
6.7km/L
9.41kg/PS
自然吸気
4WD/4AT
SUV
5人乗り

チェロキー
[Sport-Cross]
2012/04モデル
車両型式ABA-KK37
最高出力205PS
最大トルク32.0kgm
JC08モード燃費6.7km/L
10-15モード燃費7.0km/L
パワーウェイト9.41kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機4WD/4AT
車体形状&乗車定員SUV/5人乗り
JEEP
KJ37
2007/04
チェロキー
Sport
[ABA-KJ37]
205PS
31.3kgm
6.7km/L
9.07kg/PS
自然吸気
4WD/4AT
SUV
5人乗り

チェロキー
[Sport]
2007/04モデル
車両型式ABA-KJ37
最高出力205PS
最大トルク31.3kgm
JC08モード燃費6.7km/L
10-15モード燃費6.7km/L
パワーウェイト9.07kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機4WD/4AT
車体形状&乗車定員SUV/5人乗り

その他のK型エンジン型式と代表的な車種

K型
全1車種
ダッジ:ナイトロ [SXT]
最高出力205PS/最大トルク32.0kgm|2011/03モデル
K型
全1車種
ダッジ:ナイトロ
[SXT]
205PS/32.0kgm|2011/03