ホンダ:G25A型エンジンの諸元と性能まとめ [直列5気筒 2451cc]

ここではホンダのCC2型・インスパイア [25Gi|1992/01モデル] に搭載されているG25A型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

G25A型の自然吸気エンジン諸元


CC2型 インスパイア
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式E-CC2型
車名&グレードインスパイア
25Gi
エンジン型式G25A
種類直列5気筒
排気量2451cc
内径×行程85.0mm×86.4mm
ボアストローク比1.02
単気筒容積490.3cc
圧縮比10.0
吸気方式自然吸気
使用燃料ハイオクガソリン
最高出力190PS/6500rpm
最大トルク24.2kgm/3800rpm

まず基本的な成り立ちとして、G25A型エンジンはボア(内径)85.0mm、ストローク(行程)86.4mm、ボアストローク比1.02のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、厳密に言えばボアとストロークが全くの同一でなければスクエア型を名乗ることは許されませんが、ここまでボアストローク比が1に近いのであれば「もうスクエア型にしてあげても良いじゃない!」という気もします。

これらのエンジンはショートストローク型、或いはロングストローク型の風味を残しつつ、その実はスクエア型に限りなく近い特性を持ちます。「やっぱこう、どうせなら低回転で粘って高回転でキレ
(省略されました・・全てを読むには ここ を押してください)

このサイトにて登録されている車種のうち、G25A型の自然吸気エンジンを搭載する最も古い車種は、1992/01から発売された初代インスパイア [CC2型|1992/01]、最も新しい車種は1995/02から発売された2代目インスパイア [UA2型|1996/11]となっており、NA車は6車種、ターボ/SC車は0車種の全6車種が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
G25Aのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷128.4PS → 190PS
トルクの変遷24.2kgm → 20.9kgm
リッター馬力77.5PS/L
リッタートルク9.9kgm/L

今回の参考車両であるインスパイアの直列5気筒2451cc、圧縮比10.0でハイオクガソリン仕様の自然吸気エンジンは、6500回転のとき最高出力190馬力を、6500回転のとき最大トルク24.2kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する3800回転での馬力は128.4PS、最高出力が発生する6500回転でのトルクは20.9kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は77.5PS/L、トルクは9.9kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積490.3cc)あたりの馬力は38.0PS、トルクは4.8kgmです。

G25A型自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 6 ]、換算トルクが[ 7 ]の「標準的な出力(中の上)のエンジン」にカテゴライズされます。

ちなみに、G25A型のターボ・SCエンジン搭載車種のうち、最高出力が最も大きかったのはCC2型インスパイアの190PS/24.2kgm、最も小さかったのはUA2型インスパイアの180PS/23.0kgmとなっています。

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排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
85.086.42451cc10.01.02
ボアアップによる排気量拡大
85.586.42480cc10.11.01
86.02509cc10.21.00
86.52539cc10.31.00
87.02568cc10.40.99
87.52598cc10.50.99
88.02627cc10.60.98
ストロークアップによる排気量拡大
85.087.42480cc10.11.03
88.42508cc10.21.04
89.42536cc10.31.05
90.42565cc10.41.06
91.42593cc10.51.08

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の85.0mmから0.5mm刻みで88.0mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の86.4mmから1mm刻みで91.4mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。G25A型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.02から0.98に変化するという具合です。

ピストン径が近いエンジンと排気量アップ

G25A型エンジンのピストン径85.0mmとサイズが近いピストンを持つエンジンが58件ありますので、余興としてピストン流用でボアアップした場合の排気量を計算してみます。

Eg型式ピストン径排気量
日産
SR20型
86.0mm
[+1.0mm]
2509cc
[+58cc]
トヨタ
3S型
86.0mm
[+1.0mm]
2509cc
[+58cc]
トヨタ
1JZ型
86.0mm
[+1.0mm]
2509cc
[+58cc]
日産
RB25型
86.0mm
[+1.0mm]
2509cc
[+58cc]
トヨタ
1AZ型
86.0mm
[+1.0mm]
2509cc
[+58cc]
トヨタ
2JZ型
86.0mm
[+1.0mm]
2509cc
[+58cc]

ピストン径が近いエンジンとしては、日産:HP12型プリメーラに搭載されるSR20型1998ccの86.0mm、トヨタ:SXE10型ナディアに搭載される3S型1998ccの86.0mm、トヨタ:JZS171型クラウンに搭載される1JZ型2491ccの86.0mm、日産:ER34型スカイライン セダンに搭載されるRB25型2498ccの86.0mm、トヨタ:AZR60G型ヴォクシーに搭載される1AZ型1998ccの86.0mm、トヨタ:JZS177型クラウン マジェスタに搭載される2JZ型2997ccの86.0mmなどが該当します。

(もはやこのような探求に楽しみを見い出す人は減ってしまいましたが)いくら径が近かろうとも、ピストンピンの径やピストンの高さ、バルブリセスの都合などなどありますので、なるべくなら同じメーカー、なるべくなら同じ燃料で同じ吸気方式、なるべくなら排気量が近いものを選ぶと純正流用できる可能性が高くなる、かもしれません。

ピストン径が小さい 2500ccクラスのエンジン
ピストン径が大きい 2500ccクラスのエンジン
ストロークが短い 2500ccクラスのエンジン
ストロークが長い 2500ccクラスのエンジン
ボアストローク比・昇順 [2500ccクラス]
ボアストローク比・降順 [2500ccクラス]


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
3800rpm
最高出力
6500rpm
86.4mm10.9m/s18.7m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm5.8m/s21km/h
4000rpm11.5m/s41km/h
6000rpm17.3m/s62km/h
8000rpm23.0m/s83km/h
10000rpm28.8m/s104km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが86.4mmのエンジンが最高出力を発生する6500回転での平均ピストンスピードは18.7m/sとなり、これは1秒間に18.7メートル(時速にすると67.3km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する3800回転では10.9m/s、最高出力が発生する6500回転より500回転高い7000回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は20.2m/sとなっています。

参考までにストロークが86.4mmのG25A型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.75m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6940回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


G25A型エンジンを搭載する車種の例

全6車種を最高出力が大きいものから順に表示しています。

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
ホンダ
CC2
1992/01
インスパイア
25Gi
[E-CC2]
190PS
24.2kgm
10.2km/L
7.32kg/PS
自然吸気
FF/4AT
セダン
5人乗り

インスパイア
[25Gi]
1992/01モデル
車両型式E-CC2
最高出力190PS
最大トルク24.2kgm
10-15モード燃費10.2km/L
パワーウェイト7.32kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FF/4AT
車体形状&乗車定員セダン/5人乗り
ホンダ
CC2
1992/10
ビガー
25S
[E-CC2]
190PS
24.2kgm
10.2km/L
7.26kg/PS
自然吸気
FF/4AT
セダン
5人乗り

ビガー
[25S]
1992/10モデル
車両型式E-CC2
最高出力190PS
最大トルク24.2kgm
10-15モード燃費10.2km/L
パワーウェイト7.26kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FF/4AT
車体形状&乗車定員セダン/5人乗り
ホンダ
UA2
1996/11
セイバー
25S
[E-UA2]
190PS
24.2kgm
10.2km/L
7.37kg/PS
自然吸気
FF/4AT
セダン
5人乗り

セイバー
[25S]
1996/11モデル
車両型式E-UA2
最高出力190PS
最大トルク24.2kgm
10-15モード燃費10.2km/L
パワーウェイト7.37kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FF/4AT
車体形状&乗車定員セダン/5人乗り
ホンダ
UA2
1996/11
インスパイア
25G
[E-UA2]
180PS
23.0kgm
10.2km/L
7.78kg/PS
自然吸気
FF/4AT
セダン
5人乗り

インスパイア
[25G]
1996/11モデル
車両型式E-UA2
最高出力180PS
最大トルク23.0kgm
10-15モード燃費10.2km/L
パワーウェイト7.78kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FF/4AT
車体形状&乗車定員セダン/5人乗り
ホンダ
CE5
1995/06
ラファーガ
2.5S
[E-CE5]
180PS
23.0kgm
10.2km/L
7.44kg/PS
自然吸気
FF/4AT
セダン
5人乗り

ラファーガ
[2.5S]
1995/06モデル
車両型式E-CE5
最高出力180PS
最大トルク23.0kgm
10-15モード燃費10.2km/L
パワーウェイト7.44kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FF/4AT
車体形状&乗車定員セダン/5人乗り
ホンダ
CE5
1995/06
アスコット
2.5S
[E-CE5]
180PS
23.0kgm
10.2km/L
7.44kg/PS
自然吸気
FF/4AT
セダン
5人乗り

アスコット
[2.5S]
1995/06モデル
車両型式E-CE5
最高出力180PS
最大トルク23.0kgm
10-15モード燃費10.2km/L
パワーウェイト7.44kg/PS
吸気方式自然吸気
駆動方式&変速機FF/4AT
車体形状&乗車定員セダン/5人乗り

ホンダ製エンジンの原動機型式まとめ
【排気量順】