ホンダ:D13B型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒 1343cc]

ここではホンダのEK2型・シビック [EL|1998/09モデル] に搭載されているD13B型の自然吸気エンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

D13B型の自然吸気エンジン諸元


EK2型 シビック
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式GF-EK2型
車名&グレードシビック
EL
エンジン型式D13B
種類直列4気筒
排気量1343cc
内径×行程75.0mm×76.0mm
ボアストローク比1.01
単気筒容積335.7cc
圧縮比9.1
吸気方式自然吸気
使用燃料レギュラーガソリン
最高出力91PS/6300rpm
最大トルク11.6kgm/4800rpm

まず基本的な成り立ちとして、D13B型エンジンはボア(内径)75.0mm、ストローク(行程)76.0mm、ボアストローク比1.01のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、厳密に言えばボアとストロークが全くの同一でなければスクエア型を名乗ることは許されませんが、ここまでボアストローク比が1に近いのであれば「もうスクエア型にしてあげても良いじゃない!」という気もします。

これらのエンジンはショートストローク型、或いはロングストローク型の風味を残しつつ、その実はスクエア型に限りなく近い特性を持ちます。「やっぱこう、どうせなら低回転で粘って高回転でキレ
(省略されました・・全てを読むには ここ を押してください)

このサイトにて登録されている車種のうち、D13B型の自然吸気エンジンを搭載する最も古い車種は、1991/09から発売された5代目シビック [EG3型|1993/09]、最も新しい車種は1996/10から発売された初代ロゴ [GA3型|2000/04]となっており、NA車は15車種、ターボ/SC車は0車種の全15車種が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
D13Bのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷77.7PS → 91PS
トルクの変遷11.6kgm → 10.3kgm
リッター馬力67.76PS/L
リッタートルク8.6kgm/L

今回の参考車両であるシビックの直列4気筒1343cc、圧縮比9.1でレギュラーガソリン仕様の自然吸気エンジンは、6300回転のとき最高出力91馬力を、6300回転のとき最大トルク11.6kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する4800回転での馬力は77.7PS、最高出力が発生する6300回転でのトルクは10.3kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は67.76PS/L、トルクは8.6kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積335.7cc)あたりの馬力は22.8PS、トルクは2.9kgmです。

D13B型自然吸気エンジンを、このサイトで登録している全てのNA車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 5 ]、換算トルクが[ 3 ]の「標準的な出力(中の下)のエンジン」にカテゴライズされます。

ちなみに、D13B型のターボ・SCエンジン搭載車種のうち、最高出力が最も大きかったのはEK2型シビックの91PS/11.6kgm、最も小さかったのはGA5型ロゴの66PS/11.3kgmとなっています。

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排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
75.076.01343cc9.11.01
ボアアップによる排気量拡大
75.576.01361cc9.21.01
76.01379cc9.31.00
76.51397cc9.40.99
77.01416cc9.60.99
77.51434cc9.70.98
78.01453cc9.80.97
ストロークアップによる排気量拡大
75.077.01361cc9.21.03
78.01378cc9.31.04
79.01396cc9.41.05
80.01414cc9.51.07
81.01431cc9.61.08

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の75.0mmから0.5mm刻みで78.0mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の76.0mmから1mm刻みで81.0mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。D13B型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.01から0.97に変化するという具合です。

ピストン径が近いエンジンと排気量アップ

D13B型エンジンのピストン径75.0mmとサイズが近いピストンを持つエンジンが28件ありますので、余興としてピストン流用でボアアップした場合の排気量を計算してみます。

Eg型式ピストン径排気量
ダイハツ
HD型
76.0mm
[+1.0mm]
1379cc
[+36cc]
ダイハツ
HE型
76.0mm
[+1.0mm]
1379cc
[+36cc]
トヨタ
HC型
76.0mm
[+1.0mm]
1379cc
[+36cc]
日産
GA16型
76.0mm
[+1.0mm]
1379cc
[+36cc]
日産
VQ20型
76.0mm
[+1.0mm]
1379cc
[+36cc]
ダイハツ
CB型
76.0mm
[+1.0mm]
1379cc
[+36cc]

ピストン径が近いエンジンとしては、ダイハツ:G311G型パイザーに搭載されるHD型1589ccの76.0mm、ダイハツ:G213S型シャレードに搭載されるHE型1498ccの76.0mm、トヨタ:J100G型テリオスに搭載されるHC型1295ccの76.0mm、日産:EN15型パルサーに搭載されるGA16型1596ccの76.0mm、日産:A33型セフィーロに搭載されるVQ20型1995ccの76.0mm、ダイハツ:G100S型シャレードに搭載されるCB型993ccの76.0mmなどが該当します。

(もはやこのような探求に楽しみを見い出す人は減ってしまいましたが)いくら径が近かろうとも、ピストンピンの径やピストンの高さ、バルブリセスの都合などなどありますので、なるべくなら同じメーカー、なるべくなら同じ燃料で同じ吸気方式、なるべくなら排気量が近いものを選ぶと純正流用できる可能性が高くなる、かもしれません。

ピストン径が小さい 1500ccクラスのエンジン
ピストン径が大きい 1500ccクラスのエンジン
ストロークが短い 1500ccクラスのエンジン
ストロークが長い 1500ccクラスのエンジン
ボアストローク比・昇順 [1500ccクラス]
ボアストローク比・降順 [1500ccクラス]


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
4800rpm
最高出力
6300rpm
76.0mm12.2m/s16.0m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm5.1m/s18km/h
4000rpm10.1m/s36km/h
6000rpm15.2m/s55km/h
8000rpm20.3m/s73km/h
10000rpm25.3m/s91km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが76.0mmのエンジンが最高出力を発生する6300回転での平均ピストンスピードは16.0m/sとなり、これは1秒間に16.0メートル(時速にすると57.6km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する4800回転では12.2m/s、最高出力が発生する6300回転より500回転高い6800回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は17.2m/sとなっています。

参考までにストロークが76.0mmのD13B型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.05m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)7890回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


D13B型エンジンを搭載する車種の例

全15車種のうち、最高出力が大きいものから順に上位3車種を表示しています。その他の車種については、ページ下部にあるリンクよりD13B型エンジン搭載車種の一覧をご覧ください。

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
ホンダ
EK2
1998/09
シビック
EL
[GF-EK2]
91PS
11.6kgm
16.6km/L
10.879kg/PS
自然吸気
FF/4AT
ハッチバック
5人乗り
車両型式:GF-EK2

シビック
[EL]
1998/09モデル
最高出力91PS
最大トルク11.6kgm
10-15モード燃費16.6km/L
吸気方式自然吸気
車体構成5人乗りハッチバック
FF/4AT
ホンダ
GA3
2000/04
ロゴ
Sportic-TS 3door
[GF-GA3]
91PS
11.6kgm
16.2km/L
10.549kg/PS
自然吸気
FF/CVT
ハッチバック
5人乗り
車両型式:GF-GA3

ロゴ
[Sportic-TS 3door]
2000/04モデル
最高出力91PS
最大トルク11.6kgm
10-15モード燃費16.2km/L
吸気方式自然吸気
車体構成5人乗りハッチバック
FF/CVT
ホンダ
EK2
1998/09
シビック
EL
[GF-EK2]
91PS
11.6kgm
18.4km/L
10.659kg/PS
自然吸気
FF/5MT
ハッチバック
5人乗り
車両型式:GF-EK2

シビック
[EL]
1998/09モデル
最高出力91PS
最大トルク11.6kgm
10-15モード燃費18.4km/L
吸気方式自然吸気
車体構成5人乗りハッチバック
FF/5MT
D13B型エンジン搭載車種の一覧
パワーウェイトレシオ順|全15車種

ホンダ製エンジンの原動機型式まとめ
【排気量順】