日本フォード:RF型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒 1998cc]

ここでは日本フォードのGDFPF型・テルスターTX5 [GHIA-Diesel|1989/06モデル] に搭載されているRF型のスーパーチャージャーエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

RF型のスーパーチャージャーエンジン諸元


GDFPF型 テルスターTX5
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式Q-GDFPF型
車名&グレードテルスターTX5
GHIA-Diesel
エンジン型式RF
種類直列4気筒
排気量1998cc
内径×行程86.0mm×86.0mm
ボアストローク比1.00
単気筒容積499.5cc
圧縮比21.1
吸気方式スーパーチャージャー
使用燃料ディーゼル
最高出力82PS/4000rpm
最大トルク18.5kgm/2000rpm

まず基本的な成り立ちとして、RF型エンジンはボア(内径)86.0mm、ストローク(行程)86.0mm、ボアストローク比1.00のスクエア型エンジン(ピストン径とストローク量が同一)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ロングストローク型とショートストローク型の美点の良いとこ取り、若しくは欠点の悪いとこ取り、特にこれと言ってどうとも言えないバランス型の万能エンジンとなる素質があります。

数多あるボアとストロークの組み合わせの中で唯一、双方が同じ寸法のときにだけ現れるスクエア型はその存在の希少性こそが最大の魅力であると言えましょう。

このサイトにてRF型のスーパーチャージャーエンジンを搭載している車種は、1987/05から発売された2代目テルスターTX5 [GDFPF型|1989/06]となっており、NA車は0車種、ターボ/SC車は2車種の全2車種が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
RFのエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷51.7PS → 82PS
トルクの変遷18.5kgm → 14.7kgm
リッター馬力41.0PS/L
リッタートルク9.3kgm/L

今回の参考車両であるテルスターTX5の直列4気筒1998cc、圧縮比21.1でディーゼル仕様のスーパーチャージャーエンジンは、4000回転のとき最高出力82馬力を、4000回転のとき最大トルク18.5kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する2000回転での馬力は51.7PS、最高出力が発生する4000回転でのトルクは14.7kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は41.0PS/L、トルクは9.3kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積499.5cc)あたりの馬力は20.5PS、トルクは4.6kgmです。

RF型スーパーチャージャーエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 1 ]、換算トルクが[ 1 ]の「心もとない出力のエンジン」にカテゴライズされます。

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排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
86.086.01998cc21.11.00
ボアアップによる排気量拡大
86.586.02021cc21.30.99
87.02045cc21.50.99
87.52068cc21.80.98
88.02092cc22.00.98
88.52116cc22.20.97
89.02140cc22.50.97
ストロークアップによる排気量拡大
86.087.02021cc21.31.01
88.02045cc21.51.02
89.02068cc21.81.03
90.02091cc22.01.05
91.02114cc22.21.06

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の86.0mmから0.5mm刻みで89.0mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の86.0mmから1mm刻みで91.0mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくと1.00のスクエア型からショートストローク型へとシフトしていきます。RF型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.00から0.97に変化するという具合です。

ピストン径が近いエンジンと排気量アップ

RF型エンジンのピストン径86.0mmとサイズが近いピストンを持つエンジンが6件ありますので、余興としてピストン流用でボアアップした場合の排気量を計算してみます。

Eg型式ピストン径排気量
日産
VG30型
87.0mm
[+1.0mm]
2045cc
[+47cc]
日産
RB-X GT2型
87.0mm
[+1.0mm]
2045cc
[+47cc]
マツダ
L3型
87.5mm
[+1.5mm]
2068cc
[+70cc]
いすゞ
4ZC1型
88.0mm
[+2.0mm]
2092cc
[+94cc]
マツダ
PY型
89.0mm
[+3.0mm]
2140cc
[+142cc]
日産
YD25型
89.0mm
[+3.0mm]
2140cc
[+142cc]

ピストン径が近いエンジンとしては、日産:GCZ32型フェアレディZに搭載されるVG30型2960ccの87.0mm、日産:BCNR33型スカイライン クーペに搭載されるRB-X GT2型2771ccの87.0mm、マツダ:LY3P型MPVに搭載されるL3型2260ccの87.5mm、いすゞ:JR120型ピアッツァに搭載される4ZC1型1994ccの88.0mm、マツダ:KF5P型CX-5に搭載されるPY型2488ccの89.0mm、日産:VNC24型セレナに搭載されるYD25型2488ccの89.0mmなどが該当します。

(もはやこのような探求に楽しみを見い出す人は減ってしまいましたが)いくら径が近かろうとも、ピストンピンの径やピストンの高さ、バルブリセスの都合などなどありますので、なるべくなら同じメーカー、なるべくなら同じ燃料で同じ吸気方式、なるべくなら排気量が近いものを選ぶと純正流用できる可能性が高くなる、かもしれません。

ピストン径が小さい 2000ccクラスのエンジン
ピストン径が大きい 2000ccクラスのエンジン
ストロークが短い 2000ccクラスのエンジン
ストロークが長い 2000ccクラスのエンジン
ボアストローク比・昇順 [2000ccクラス]
ボアストローク比・降順 [2000ccクラス]


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
2000rpm
最高出力
4000rpm
86.0mm5.7m/s11.5m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm5.7m/s21km/h
4000rpm11.5m/s41km/h
6000rpm17.2m/s62km/h
8000rpm22.9m/s82km/h
10000rpm28.7m/s103km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが86.0mmのエンジンが最高出力を発生する4000回転での平均ピストンスピードは11.5m/sとなり、これは1秒間に11.5メートル(時速にすると41.4km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する2000回転では5.7m/s、最高出力が発生する4000回転より500回転高い4500回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は12.9m/sとなっています。

参考までにストロークが86.0mmのRF型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね5.75m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6980回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


RF型エンジンを搭載する車種の例

全2車種のうち、最高出力が大きいものから順に上位3車種を表示しています。その他の車種については、ページ下部にあるリンクよりRF型エンジン搭載車種の一覧をご覧ください。

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
日本フォード
GDFPF
1989/06
テルスターTX5
GHIA-Diesel
[Q-GDFPF]
82PS
18.5kgm
-
14.88kg/PS
SC
FF/5MT
セダン
5人乗り

テルスターTX5
[GHIA-Diesel]
1989/06モデル
車両型式Q-GDFPF
最高出力82PS
最大トルク18.5kgm
パワーウェイト14.88kg/PS
吸気方式SC
駆動方式&変速機FF/5MT
車体形状&乗車定員セダン/5人乗り
日本フォード
GDFPF
1989/06
テルスターTX5
GHIA-Diesel
[Q-GDFPF]
82PS
18.5kgm
-
15.49kg/PS
SC
FF/4AT
セダン
5人乗り

テルスターTX5
[GHIA-Diesel]
1989/06モデル
車両型式Q-GDFPF
最高出力82PS
最大トルク18.5kgm
パワーウェイト15.49kg/PS
吸気方式SC
駆動方式&変速機FF/4AT
車体形状&乗車定員セダン/5人乗り
RF型エンジン搭載車種の一覧
パワーウェイトレシオ順|全16車種

その他のRF型エンジン型式と代表的な車種

RF型
全9車種
マツダ:ファミリア [LS]
最高出力70PS/最大トルク13.2kgm
1999/08モデル
マツダ
RF型
全9車種
ファミリア
[LS]
70PS/13.2kgm
RF-CX型
全3車種
マツダ:カペラ ワゴン [FX]
最高出力88PS/最大トルク19.0kgm
1996/07モデル
マツダ
RF-CX型
全3車種
カペラ ワゴン
[FX]
88PS/19.0kgm
RF型
全2車種
スズキ:エスクード [5door 2000-Diesel]
最高出力92PS/最大トルク23.0kgm
1998/02モデル
スズキ
RF型
全2車種
エスクード
[5door 2000-Diesel]
92PS/23.0kgm