BMW:B47C20A型エンジンの諸元と性能まとめ [直列4気筒 1995cc]

ここではBMWの2C20型・2シリーズ アクティブツアラー [218d F45|2015/05モデル] に搭載されているB47C20A型のターボエンジンのデータを参考に、このエンジンが持つ特性や素性について調べてみます。

B47C20A型のターボエンジン諸元


2C20型 2シリーズ アクティブツアラー
主要諸元と走行性能まとめ
車両型式LDA-2C20型
車名&グレード2シリーズ アクティブツアラー
218d F45
エンジン型式B47C20A
種類直列4気筒
排気量1995cc
内径×行程84.0mm×90.0mm
ボアストローク比1.07
単気筒容積498.7cc
圧縮比16.5
吸気方式ターボ
使用燃料ディーゼル
最高出力150PS/4000rpm
最大トルク33.7kgm/1750-2750rpm

まず基本的な成り立ちとして、B47C20型エンジンはボア(内径)84.0mm、ストローク(行程)90.0mm、ボアストローク比1.07のロングストローク型エンジン(ピストン径よりもストローク量のほうが大きい)です。

排気量と気筒数が同一の場合、ショートストローク型に比べて低回転域でのトルク特性に優れ、扱い易いエンジンとされますが、高回転域では充填効率の悪化や摺動抵抗が増大して出力の低下が懸念されます。

なおかつ回転数も同一の場合、ショートストローク型に比べて平均ピストンスピードが高くなりがちなことから、エンジンへの負荷が大きくなる傾向にあります。

このサイトにて登録されている車種のうち、B47C20A型のターボエンジンを搭載する最も古い車種は、2014/02から発売された初代2シリーズ アクティブツアラー [2C20型|2015/05]、最も新しい車種は2015/10から発売された2代目X1 [HT20型|2016/10]となっており、NA車は0車種、ターボ/SC車は3車種の全3車種が登録されています。

過渡特性とリッター換算馬力から見た評価

エンジン性能曲線のイメージ
B47C20のエンジン性能曲線図もどき
馬力の変遷82.3PS → 150PS
トルクの変遷33.7kgm → 26.9kgm
リッター馬力75.2PS/L
リッタートルク16.9kgm/L

今回の参考車両である2シリーズ アクティブツアラーの直列4気筒1995cc、圧縮比16.5でディーゼル仕様のターボエンジンは、4000回転のとき最高出力150馬力を、4000回転のとき最大トルク33.7kgmを発生させます。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力を知ることができますので計算してみますと、最大トルクが発生する1750回転での馬力は82.3PS、最高出力が発生する4000回転でのトルクは26.9kgmになります。

排気量1リットルあたりの馬力は75.2PS/L、トルクは16.9kgm/Lとなり、1気筒(単気筒容積498.7cc)あたりの馬力は37.5PS、トルクは8.4kgmです。

B47C20型ターボエンジンを、このサイトで登録している全てのターボ車から集計した偏差値ベースの10段階評価に当てはめると、評価は換算馬力が[ 4 ]、換算トルクが[ 7 ]の「やや控えめな出力のエンジン」にカテゴライズされます。

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排気量アップと圧縮比の上昇、ボアストローク比の変化

ノーマルの排気量と圧縮比
BoreStroke排気量圧縮比B/S比
84.090.01995cc16.51.07
ボアアップによる排気量拡大
84.590.02019cc16.71.07
85.02043cc16.91.06
85.52067cc17.11.05
86.02091cc17.21.05
86.52115cc17.41.04
87.02140cc17.61.03
ストロークアップによる排気量拡大
84.091.02017cc16.71.08
92.02039cc16.81.10
93.02061cc17.01.11
94.02084cc17.21.12
95.02106cc17.31.13

エンジンの排気量を決める要素には気筒数、ボア径、ストローク量の3つがあり、これらを増減することでさまざまな排気量のエンジンが生まれます。

ここでは実際に可能かどうかは別として、ピストン径を純正の84.0mmから0.5mm刻みで87.0mmまで拡大した場合および、ストロークを純正の90.0mmから1mm刻みで95.0mmまで延長した場合の排気量と、燃焼室容積が変化しないと仮定した場合の圧縮比の変化を一覧表にしています。

※ストロークアップと口で言うのは簡単なのですが、ロングストローク化するにあたってはクランクシャフトおよび対応コンロッドが必要になり、純正流用できない場合はワンオフで作らなければならないなど、とにかくお高く付きますので、手を出すには相当の覚悟を求められるメニューです。

圧縮比については、実際のところピストンが大径化するに伴ってピストン天面の凸凹容量も変化する場合が大半ですから、一覧表にある圧縮比の数値の通りにはなりませんが、排気量を大きくすると自ずと圧縮比も上昇しますよ、という雰囲気をご堪能ください。

B/S比はボアストローク比の略で、ボア径を広げていくとロングストローク型からスクエア型、あるいはショートストローク型の特性へと近付いていきます。B47C20型エンジンの場合、純正ピストンから+3.0mmのボアアップをすると比は1.07から1.03に変化するという具合です。

ピストン径が近いエンジンと排気量アップ

B47C20型エンジンのピストン径84.0mmとサイズが近いピストンを持つエンジンが23件ありますので、余興としてピストン流用でボアアップした場合の排気量を計算してみます。

Eg型式ピストン径排気量
三菱
4G63型
85.0mm
[+1.0mm]
2043cc
[+48cc]
日産
VQ25型
85.0mm
[+1.0mm]
2043cc
[+48cc]
日産
RD28型
85.0mm
[+1.0mm]
2043cc
[+48cc]
三菱
G63B型
85.0mm
[+1.0mm]
2043cc
[+48cc]
レクサス
V35A型
85.5mm
[+1.5mm]
2067cc
[+72cc]
日産
SR20型
86.0mm
[+2.0mm]
2091cc
[+96cc]

ピストン径が近いエンジンとしては、三菱:E33A型ギャランに搭載される4G63型1997ccの85.0mm、日産:NM35型ステージアに搭載されるVQ25型2495ccの85.0mm、日産:WYY61型サファリに搭載されるRD28型2825ccの85.0mm、三菱:P03W型デリカ スターワゴンに搭載されるG63B型1997ccの85.0mm、レクサス:VXFA50型LSに搭載されるV35A型3444ccの85.5mm、日産:PNT30型シルビアに搭載されるSR20型1998ccの86.0mmなどが該当します。

(もはやこのような探求に楽しみを見い出す人は減ってしまいましたが)いくら径が近かろうとも、ピストンピンの径やピストンの高さ、バルブリセスの都合などなどありますので、なるべくなら同じメーカー、なるべくなら同じ燃料で同じ吸気方式、なるべくなら排気量が近いものを選ぶと純正流用できる可能性が高くなる、かもしれません。

ピストン径が小さい 2000ccクラスのエンジン
ピストン径が大きい 2000ccクラスのエンジン
ストロークが短い 2000ccクラスのエンジン
ストロークが長い 2000ccクラスのエンジン
ボアストローク比・昇順 [2000ccクラス]
ボアストローク比・降順 [2000ccクラス]


平均ピストンスピード

ストローク最大トルク
1750rpm
最高出力
4000rpm
90.0mm5.2m/s12.0m/s
回転数/分秒速時速
2000rpm6.0m/s22km/h
4000rpm12.0m/s43km/h
6000rpm18.0m/s65km/h
8000rpm24.0m/s86km/h
10000rpm30.0m/s108km/h

続きまして平均ピストンスピードについて見てみます。ストロークが90.0mmのエンジンが最高出力を発生する4000回転での平均ピストンスピードは12.0m/sとなり、これは1秒間に12.0メートル(時速にすると43.2km/h)の距離を進む速さでピストンが上下運動していますよ、という意味です。

最大トルクを発生する1750回転では5.2m/s、最高出力が発生する4000回転より500回転高い4500回転をレブリミットと仮定したときの平均速度は13.5m/sとなっています。

参考までにストロークが90.0mmのB47C20型エンジンを10000回転/毎分まで回したときのピストンスピードの変化を計算してみました。これを見ると回転数が2000回転高くなるごとに概ね6.00m/sずつ速度が増していくようです。

大量生産を前提とした一般的なエンジンの目安である20.0m/sのみを基準として考えると、高回転化の上限を(回るか回らないかは別として)6670回転くらいにするのが機械的にも精神的にも好ましそうです。


B47C20A型エンジンを搭載する車種の例

全3車種を最高出力が大きいものから順に表示しています。

メーカー
車両型式
画像車名&グレード出力/燃費
パワーウェイト
排気量
変速機
BMW
2C20
2015/05
2シリーズ アクティブツアラー
218d F45
[LDA-2C20]
150PS
33.7kgm
22.2km/L
10.00kg/PS
ターボ
FF/8AT
ハッチバック
5人乗り

2シリーズ アクティブツアラー
[218d F45]
2015/05モデル
車両型式LDA-2C20
最高出力150PS
最大トルク33.7kgm
JC08モード燃費22.2km/L
パワーウェイト10.00kg/PS
吸気方式ターボ
駆動方式&変速機FF/8AT
車体形状&乗車定員ハッチバック/5人乗り
BMW
2E20
2015/06
2シリーズ グランツアラー
218d F46
[LDA-2E20]
150PS
33.7kgm
21.3km/L
10.73kg/PS
ターボ
FF/8AT
ミニバン
7人乗り

2シリーズ グランツアラー
[218d F46]
2015/06モデル
車両型式LDA-2E20
最高出力150PS
最大トルク33.7kgm
JC08モード燃費21.3km/L
パワーウェイト10.73kg/PS
吸気方式ターボ
駆動方式&変速機FF/8AT
車体形状&乗車定員ミニバン/7人乗り
BMW
HT20
2016/10
X1
xDrive 18d F48
[LDA-HT20]
150PS
33.7kgm
19.6km/L
11.07kg/PS
ターボ
4WD/8AT
SUV
5人乗り

X1
[xDrive 18d F48]
2016/10モデル
車両型式LDA-HT20
最高出力150PS
最大トルク33.7kgm
JC08モード燃費19.6km/L
パワーウェイト11.07kg/PS
吸気方式ターボ
駆動方式&変速機4WD/8AT
車体形状&乗車定員SUV/5人乗り

BMW製エンジンの原動機型式まとめ
【排気量順】